予防接種

インフルエンザワクチン(不活化)

インフルエンザ インフルエンザは毎年11月下旬ころから始まり、1月〜3月上旬ころに流行のピークを迎えます。インフルエンザワクチンは接種してから約2週間で効果を発揮し、5か月間ほどその効果が続きます。したがって、ピークを見越して12月中旬までには接種しておくのが望ましいといえます。
予防接種は感染や発症を完全には防御することはできませんが、重症化、合併症の発生を予防する効果は証明されています。当院でインフルエンザワクチンの接種ができるのは3歳以上です。65歳以上の高齢者の方は、一部公費助成が受けられます。

  用法用量 料金(税込)
3歳~12歳 1回0.5mLを2〜4週間隔で2回皮下注射 1回目 4,000円
2回目 3,500円
13歳~64歳 1回0.5mLを1回皮下注射 4,000円
65歳~ 1回0.5mLを1回皮下注射 費用助成
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新型コロナワクチン(mRNAワクチン)

新型コロナウイルス感染による重症化予防のため、65歳以上の方、60~64歳で、心臓、腎臓、呼吸器、免疫機能に障害のある身体障害者手帳1級相当の方を助成対象となります。
接種期間内に1回接種が可能であり、それ以外の方は、自費料金となります。

肺炎球菌ワクチン(不活化)

肺炎は日本人の死因の第3位を占める病気であり、とくに肺炎死亡者の97%が65歳以上の高齢者です。肺炎球菌とは、肺炎の原因となるおもな細菌で、日常生活で発症する肺炎でもっとも多いものです。免疫力や体力が低下し、肺炎になりやすい高齢者にとって、あらかじめワクチンを接種して免疫をつくっておくことはすぐにできる感染予防策です。
肺炎球菌の予防ワクチンは発症をゼロにはできませんが、高齢者では重症化を防ぐことができます。ワクチンの効果はほぼ5年で低下するとみられていますので、初回接種から5年以上経過している方は、再接種をして肺炎から身を守るようにしましょう。

  用法用量 料金(税込)
肺炎球菌ワクチン(65歳) 1回0.5mLを1回筋肉注射または皮下注射 1,500円
肺炎球菌ワクチン(65歳以外) 1回0.5mLを1回筋肉注射または皮下注射 8,600円

※ご注意

高齢者を対象とした成人用肺炎球菌ワクチンは、予防接種法に基づく「定期接種」です。
対象期間内に市区町村の契約医療機関や保健所で接種すると、「公費助成」が受けられます。平成26年10月より実施してきた経過措置(70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳、100歳の方)は令和6年3月31日をもって終了となり、予防接種の対象年齢は満65歳で、また、満60歳以上65歳未満で、心臓・じん臓・呼吸器またはヒト免疫不全ウイルスにより免疫の機能に障害を有する身体障害者手帳1級相当の方も対象となります。詳細は、こちらを参照ください。

水痘ワクチン(生・不活化)

水痘・帯状疱疹ウイルスの初感染によって起こるのが水痘(水ぼうそう)で、水ぼうそうが治った後、体に潜んでいる同じウイルスが引き起こすのが帯状疱疹です。帯状疱疹は、体の左右片側に発赤した水疱が帯状に出ることが多く、強い痛みを伴います。患者様の7割が50歳以上で、重症化すると長年、慢性的な神経痛に苦しみます。これまでの小児への水痘予防接種のほか、50歳以上の方に対して2016年3月から帯状疱疹の予防としてワクチン接種が認められるようになっています。当院では、従来からの生ワクチンに加え、不活化ワクチンを採用しております。各々、効果、持続期間、コストなどメリット・デメリットがありますので、下記を参考にご検討ください。

  用法用量 料金(税込)
生ワクチン 1回0.5mLを1回皮下注射 8,300円
生ワクチン(助成) 1回0.5mLを1回皮下注射 3,300円
不活化ワクチン
(シングリックス®)
1回0.5mLを2回筋肉注射
(2回目:1回目から2〜6ヶ月間隔)
22,000円/1回
不活化ワクチン
(シングリックス®助成)
1回0.5mLを2回筋肉注射
(2回目:1回目から2〜6ヶ月間隔)
12,000円/1回

比較表

種類 生ワクチン 不活化ワクチン
接種回数 1回
皮下注射
2回
筋肉注射
2~6ヵ月間隔
予防効果 50~60% 90%以上
持続期間 5年程度 10年以上
副反応 接種部位の痛み・腫れ・発赤 接種部位の痛み・腫れ・発赤、筋肉痛、倦怠感
料金 8,300円(税込) 44,000円(2回分)(税込)
メリット 1回で済む
値段が安い
予防効果が高い
持続期間が長い
免疫が低下している方でも接種できる
デメリット 持続期間が短い
免疫が低下している方には接種できない
値段が高い
2回接種
筋肉注射のため痛い

※ご注意

厚労省では、対象を50歳以上としております。
帯状疱疹の既往のある方でも接種可能です。37.5℃以上の発熱のある方、重篤な急性疾患にかかっている方、過去に本剤に対してアナフィラキシーを起こしたことがある方、免疫機能に異常を起こす疾患に罹患していたり免疫抑制をきたす治療を受けている方(生ワクチン)、妊娠している方は接種不適当者に該当します。妊娠希望の方はワクチン接種から2ヶ月以内は妊娠をしないようにしてください。なお、杉並区では、公費助成の対象となっておりますので、詳細は、こちらを参照ください。

麻疹・風疹ワクチン(生)

成人で麻疹や風疹にかかると重症化しやすい傾向にあり、妊娠初期に風疹にかかると、お腹の中の赤ちゃんも風疹に感染し、先天性心疾患、難聴、白内障をもって生まれる可能性があります。このため、妊娠希望のある方は、抗体検査や予防接種をお勧めいたします。
くわしくはこちら
なお、妊娠中・妊娠の可能性がある女性は風疹ワクチンを受けることができません。また、女性はワクチン接種後の2ヶ月間は妊娠を避けるのが望ましいです。

麻疹・風疹混合ワクチン

用法用量 料金(税込)
1回0.5mLを1回皮下注射 10,000円

麻疹ワクチン

用法用量 料金(税込)
1回0.5mLを1回皮下注射 6,500円

風疹ワクチン

用法用量 料金(税込)
1回0.5mLを1回皮下注射 6,500円

ムンプス(おたふくかぜ)ワクチン(生)

おたふくかぜは流行性耳下腺炎といい、ムンプスウイルスによる感染症です。感染すると耳下腺(耳の下あたり)が腫れて痛みを感じ、発熱します。大きくなってから感染するとまれに難聴(0.01-0.5%)、脳炎(1%未満)、髄膜炎(1-10%)、膵炎(10%未満)、精巣炎(20-40%)、卵巣炎(5%)などの合併症を引き起こすことがあり、 また後遺症として高度難聴が残る場合があるため、ワクチンによる予防が大切です。

用法用量 料金(税込)
1回0.5mLを1回皮下注射 6,500円

※ご注意

おたふくかぜは、終生免疫といって一度かかったら二度とかかることはないとされています。繰り返すようであれば、他のウイルス(コクサッキー、パラインフルエンザ、EBなど)や細菌による耳下腺炎である可能性もあります。
妊娠希望の方はワクチン接種から1ヶ月以内は妊娠をしないようにしてください。

A型・B型肝炎ワクチン(不活化)

ウィルスにより肝臓が炎症を起こす病気をウィルス性肝炎と言います。肝炎にはいくつか種類があり、それぞれ特徴も異なります。当院ではA型、B型の肝炎ウィルスに対して予防接種を行っております。A型は主に食べ物や便、B型は輸血、出産、性交渉などが原因で感染します。肝炎ウィルスに感染すると急性肝炎になりますが、大体は自然治癒します。しかし、まれに劇症化し死に至るケースもあるので、注意が必要です。

  用法用量 料金(税込)
A型肝炎ワクチン

1回0.5mLを3回筋肉注射または皮下注射
※2回目:初回から2〜4週間隔
※3回目:初回から24週後

8,600円
B型肝炎ワクチン

1回0.5mLを3回筋肉注射または皮下注射
※2回目:初回から4週間隔
※3回目:初回から20〜24週後

5,900円

RSウイルスワクチン(不活化)

RSウイルス感染症は、一般的にはこどもがよくかかる病気で、何度も感染を繰り返します。
しかし、大人の場合も高齢者や基礎疾患(喘息・慢性閉塞性肺疾患・心疾患・糖尿病)のある人、免疫機能が低下した人は、重症化することがあります。2024年1月時点で、60歳以上の方を接種対象者としておりますが、今後、接種対象者は拡大していく可能性もあります。
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用法用量 料金(税込)
1回0.5mLを1回筋肉注射 27,500円